家づくりを考えるうえで参考になる「住宅見学会」。図面や写真ではわからない“リアルな暮らし”を体感できる貴重な機会です。今回はエイトの伊東さんに、見学会をより有意義にするためのポイントを伺いました。

住宅見学会のタイプ
住宅見学会には、いくつかのタイプがあります。それぞれの特徴を知って、目的に合ったものを選びましょう。
常設型と移動型の2種類があり、住宅会社の考えやこだわり、最新設備・間取りを体感できます。
● 常設型
総合住宅展示場や住宅会社の敷地などに建てられ、基本的に通年公開されています。
● 移動型
分譲地の一画などに設置され、期間限定で公開されます。展示終了後に販売されるケースも多いです。

構造見学会
建築途中の家を見学し、基礎や柱、断熱材、配管・配線などの構造部分を確認できます。施工の進め方や現場の様子から、家づくりに対する姿勢や管理体制の質も見えてきます。


入居前完成見学会
引き渡し直前の新築住宅を見学できます。営業担当が同席することが多く、家族構成やこだわりを聞くことで、”リアルな暮らし“をイメージしやすいのが特徴です。

オーナー様宅見学会
すでに入居されている住まいを見学できます。実際の生活動線や収納の使い方など、暮らしの工夫を見ることができます。
見学会に参加する際の注意点
「入居前完成見学会」と「オーナー様宅見学会」は、オーナー様のご厚意によって成り立っています。事前に見るべきポイントはもちろん、マナーもチェックしておきましょう。

見学時のマナー
● トイレの使用について
見学先のトイレは使用できません。特にお子様連れの場合は、事前に済ませておくようにしましょう。
● 飲食はNG
飲み物や食べ物の持ち込みはできません。
● 傷や汚れへの配慮
住宅会社が用意した手袋やスリッパを着用し、室内を傷つけたり汚したりしないように注意しましょう。
● 無断撮影はNG
写真を撮りたい場合は、必ずスタッフに確認を。撮影やSNS投稿が禁止されている場合もあります。
● お子様連れの見学について
子どもから目を離さない、落として傷がつくようなおもちゃは持たせない、室内での授乳やおむつ替えは控えるなど、場に応じた配慮を心がけましょう。


見学時に押さえておきたいポイント
せっかくの機会だからこそ、ただ眺めるのではなく、「自分の家づくりにどう活かせるか」を意識して見学することが大切です。
● 基本情報をチェック
敷地・建物の面積、家族構成と間取り、生活動線、住宅性能、価格などの「基本情報」を自分たちの家族構成や希望と照らし合わせることで、参考になる部分がより明確になります。ただし、オーナー様の個人情報に関わる内容は非公開の場合もあります。
● こだわりポイントを聞く
どこにこだわったのか、なぜその選択をしたのかを聞いてみましょう。例えば、「子どもの成長に合わせて使える間取り」や「家事の負担を減らす動線設計」など、その背景を知ることで、”暮らしのヒント“がぐっと現実味を帯びてきます。
● スタッフの対応を見る
住宅会社とは、建築後も長く付き合うパートナーになります。 質問への受け答えが丁寧か、知識がしっかりあるか、信頼できる対応かどうかもしっかり確認しておきましょう。
よくある質問
Q. 予約の際、名前や住所を聞かれました。営業されるのでは?
A. 入居前完成見学会やオーナー様宅見学会は、防犯上の観点から1組ごとの完全予約制とし、ご来場時にお名前・ご住所・お電話番号をお伺いしています。これは営業目的ではなく、「どなたが訪れたか」を把握するためのものです。オーナー様のプライバシーに配慮し、安心してご見学いただけるよう努めています。
Q. 一人で行っても大丈夫?
A. もちろん大丈夫ですが、見え方や感じ方には個人差があります。ご夫婦で一緒に訪れ、同じ空間を見ながら話し合うと、より具体的なイメージを共有しやすくなります。また、お子様連れの場合は、ぐずった際にどちらかが対応にまわることになり、ゆっくり見学できないこともあります。可能であれば、お子様を預けてのご参加がおすすめです。
見て、感じて、学べる住宅見学会には、家づくりのヒントが満載。エイトでは定期的に見学会を開催しているので、ぜひHPをチェックしてみてください。

取材・文/甲斐理恵